グローバル・ループの真ん中に位置する「こいの池」で夜毎繰り出されるウォータースクリーンの幻想的なステージに、私は映画『トゥルーライズ』の冒頭の画面を思い起す。湖の中から、主人公役のアーノルド・シュワルツェネッガーが、こっそり現れる幻想的な場面だ。あの映画のタイトルTrue Liesが意味するものは、人間の抱えているものが外観とは違った側面を持っている、というものだった。

こいの池のこのショーを見ながら、人間の創造した素晴らしい文化や技術に驚嘆する一方で、自然と共生するスノーモンキーに、かえって人間の方が創造された産物のように思われてきた。

このショーから伝わってくる自然の大気、その中に生きるスノーモンキーの呼吸に不思議な感覚を覚える。